第2章:損をしないための受給タイミングの選び方
「年金って、何歳からもらうのが一番トクなの?」
この疑問、実はとても奥が深いんです。でも、仕組みを理解すれば、あなたにとってのベストな選択が見えてきます!
⏰ 繰上げ vs 繰下げ、どちらが得?
まず基本を押さえましょう。
タイプ | 受給開始年齢 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
繰上げ受給 | 60歳〜64歳 | 早く受け取れる | 1ヶ月ごとに0.4%ずつ減額(5年で最大24%減) |
通常受給 | 65歳 | 標準的な受け取り開始 | 特に増減なし |
繰下げ受給 | 66歳〜75歳 | 1ヶ月ごとに0.7%ずつ増額(10年で最大84%増) | 受け取り開始が遅くなる |
ざっくり言うと…
長生きしそうなら繰下げ受給がお得!
早く年金が必要な人は繰上げもアリ
平均寿命前後で亡くなると、受給開始が早い方が得なケースも
金額シミュレーション(ざっくり試算)
例:老齢基礎年金(満額)をもらう場合(2025年時点:年約83万円)
開始年齢 | 月額 | 年額 | 増減率 |
---|---|---|---|
60歳 | 約5.2万円 | 約62.7万円 | 約24%減 |
65歳 | 約6.9万円 | 約83万円 | 基準額 |
70歳 | 約10.5万円 | 約126万円 | 約52%増 |
75歳 | 約12.8万円 | 約153万円 | 約84%増 |
※厚生年金も同様に繰上げ・繰下げ可能(増減は基礎年金と同率)
働きながら年金を受け取ると損?
これは要注意!60代で働きながら年金を受け取る人に関係あるのが…
在職老齢年金制度
60歳〜64歳:賃金+年金が月28万円を超えると一部減額
65歳〜:賃金+年金が月47万円を超えると減額される可能性
つまり、高収入のまま年金を受け取ろうとすると、「もらえるはずの年金が減らされる」ケースがあるんです。
でもこれは**「減らされる=損」ではなく、繰り下げるのと似たような効果**と考えることもできます。将来的には増額されて戻ってくるためです。
一番大事なのは「あなたの生活スタイル」
「お金に余裕があるなら繰下げで将来に備える」
「収入が減って生活費が厳しいなら繰上げで早く受け取る」
正解は1つじゃありません。
年金の受給は、「いくらもらえるか」だけでなく、「いつ必要になるか」が大事なんです。

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