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来年、政令指定都市へ移行予定の神奈川県某市において
特別養護老人ホームの入所待ちの現状が明らかに。

例えば、“要介護5”の“80代”の方で、概ね

““20年待ち””

絵空事でも他人事でもない。

増床計画も実態に追いついていない模様。

“介護疲れ”や“介護うつ”、そして悲惨な事件も頻繁に起きている。
(※新聞テレビ等のメディアに出る記事は、氷山の一角)

超高齢化社会は、すぐそこまで来ているし
絶対に避けては通れない。

本当に国全体で知恵を絞って
意見を出したり、真剣に考えていかないと、

今後、世の中全体であらゆる損失・弊害など
問題が噴出しそうだ。

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『80代』でも『20年待ち』!特養の入所待ち
【介護と仕事の両立頑張れば得】

特養への入所の可否は、特養の職員や民生委員、自治体職員などで構成する「判定委員会」で判断されます。

 判定委員会がいつも迷うのはベッドが1つ空いたとき同じ要介護度5の人が2人いたら、どちらを入れるかです。

 選ばれるのは「家族介護力に欠ける」の人のほうです。1人暮らしや家族がいても病気がちなどの事情がある場合、優先順位が高くなります。

 最近は、親や配偶者の介護のために会社を辞める人が増えていますが、会社を辞めてしまえば「家族が家にいるので介護力がある」とみなされるので、ポイントは低くなります。むしろ働きながら頑張っているほうが、入所の確率は高くなる傾向にあるのです。将来的に特養に入所してもらいたい気持ちがあるのなら、介護と仕事の両立を頑張った方が得です。

 入所したい施設や自治体にこまめに足を運び、家族の事情をアピールしましょう。

 また、同時に要介護者の症状もアピールしておくと良いと思います。夜中、認知症の徘徊(はいかい)がひどくて、家族も眠れないなどの事情があるときには、優先順位が高くなる傾向にあります。ただし、施設によっては介護が困難だったり、医療ニーズが高い人の入所を拒む場合もあることは覚えておきましょう。

 (談・特養ホームを良くする市民の会理事長 本間郁子 http://www32.ocn.ne.jp/~tokuyou/)産経ニュースより

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他人事ではない【特養 入所の裏ワザ】(2)
“要介護度の悪化を伝える”

 私は約10年前、「特養ホームを良くする市民の会」を立ち上げ、特養に関するさまざまな相談にのってきました。特養の待機者問題は、特に東京や大阪などの大都市圏で深刻です。申し込んでも入所は数年待ちといわれ、宝くじに当たるようなものです。しかし、入所希望者の行動次第で少し入所に近づくことがありますので、そのコツをお伝えします。

 特養は高齢者の住まいですから、入所者は亡くなるなどで、退去されます。特に、最近は入所者が重度化し、かつてよりは入所の順番待ちが早くなったといわれています。

 介護保険法では、特養に要介護度1から申し込めることになっています。かつては申し込み順で入れましたが、今は厚生労働省の入所指針に基づき、要介護度が重い順に入ります。

 そこで質問です。要介護度が悪化した場合、入所を申し込んだ施設や自治体に、そのことをきちんと伝えましたか? 中には施設や自治体に申し込んで以来、そのまま、という方がいらっしゃいます。要介護度の悪化をきちんと伝えると、数年前に入所順位が200位だった人も、ポンと10位くらいに上がることがあります。

 基本的なことですが、案外、チェックしていない人が多いようです。

 (談・特養ホームを良くする市民の会理事長 本間郁子 http://www32.ocn.ne.jp/~tokuyou/)産経ニュースより
入居待ち【特養 入所の裏ワザ】(1)
特集:きょう「介護の日」 予防支援で老後健やか
(毎日jpより)

 65歳以上の高齢者が全人口の2割を占め、急速に高齢化が進む我が国は世界有数の長寿大国。増大する介護費用は、社会的な問題になっている。より良い介護サービスや介護の質を向上させるために必要なことは何なのだろうか。現場のリポートとともに考えた。

 日本人の平均寿命は女性が86・05歳で世界一、男性が79・29歳で世界4位。一方で少子化の進行で、現在、全体の20%超の65歳以上の高齢者が2050年には40%になるとみられている。

 急速な高齢化は世界的に見ても例がなく、医療・介護に関する早急なビジョンの確立が求められている。淑徳大准教授の結城康博氏は言う。

 「介護保険の総費用が増え、国や地方自治体の財政を圧迫しています。認知症や独居高齢者の割合は年ごとに増え、孤独死の問題などが社会問題化しています。それだけに、新たな制度や介護サービスの質が求められているのです」

 厚生労働省によると、介護保険制度が始まった00年に「要介護」と認定された人は218万人。それが07年には451万人になった。総費用も3兆6000億円から7兆4000億円に倍増した。

 その内訳を見ると「要支援」や「要介護1」「要介護2」といった軽度の高齢者が多いが、活発とはいえない日常生活から身体機能が衰え、さらに骨折や転倒などから寝たきりになるといった重度の認定者になっていくケースが目立っているのだ。

 同省の調査によると、国民1人にかかる生涯医療費は平均2200万円。もっとも費用がかかるのが70代~80代半ばで、75~79歳の時期には年間250万円かかるという。ちなみに通院が多い乳幼児期(0~4歳)でも約100万円で、高齢者医療費の突出ぶりが明らかなのだ。

 そうした状況から、近年注目されているのが「介護予防」という考え方だ。

 「医療費や介護費の増大を抑制する意味もありますが、高齢者にとっても自立しながら元気で暮らせる施策といえます」(結城氏)

 介護保険制度は06年に見直しが行われ、「要支援」「要介護1~5」の6段階から「要支援1~2」「要介護1~5」の7段階に再編された。これは介護予防の考え方を取り入れたもので、「要介護」と認定されないまでも「要支援」と認定されれば介護予防的な視点で介護保険サービスが利用できる「予防給付」が創設された。

 要介護状態にならないように事前に対策を講じ、健康度の高い高齢者を増やそうという施策で、具体的には市町村にある「地域包括支援センター」でケアプランを作成してサービスが提供される。

 これだけではない。もう一つ介護予防システムがある。「要支援」ではないものの、介護予防を必要とする高齢者への対策。要介護認定調査では自立(非該当)だが、適切なプログラムを提供し、心身の衰えを防ぐものだ。

 ◇軽度認定が減少 「運動」「口腔」「栄養」カギ
 「介護予防」の効果に関しては、東京都福祉保健局が興味深いデータをまとめている。01年4月から昨年4月まで要支援・要介護1認定者数の推移をまとめたグラフがそれで、介護保険制度が見直された06年以降、軽度認定者数が減少している。都の推定では08年4月で20万2696人になるとみていたが、実際には16万3900人と約20%少なかった。老化・老年病のメカニズム解明、介護・認知症予防などに先進的に取り組んでいる都老人総合研究所(都老研)の専門副部長、大渕修一氏の話を聞こう。

 「都老研の研究で得られた予防ノウハウを以前から市区町村に提供し、3年前からの地域支援事業で生かしてきました。その結果、計画値(約19万人)をも上回る効果をあげています。今後も高齢者が増えていく中で、介護がない状態の高齢者をどれだけ増やせるかが課題となります」

 大渕氏は、元気で長生きできる体にするために、「運動」「口腔(こうくう)」「栄養」の3要素が基本になると指摘する。

 まず、老いは足腰から来る。危険な老化のサインとして転倒や尿失禁、足の変形などがあげられる。そこで、ももや腰、ふくらはぎなど下半身の筋肉を鍛える簡単な運動を紹介し、高齢者自らが自宅やデイサービスなどで気軽に取り組めるようにしたのだ。

 口腔に関しては、機能低下で低栄養、むせ、食べ物がのどに詰まる(誤嚥(ごえん))などの症状が出てくる。かむ力や飲み込む力が衰えることで起こり、口の周辺の筋肉を鍛える運動も具体的にまとめた。

 さらに、「運動」「口腔」とも密接にかかわる問題として挙げるのが低栄養だ。実は、高齢になると栄養が足りなくなることが多いというのだ。

 75歳を過ぎたあたりから肥満の人が減り、低体重の人が増えてくる。食事を作るのがおっくうになったり、栄養の吸収の割合が下がることが原因になっている。

 「このくらいの年齢では、ちょいメタボくらいがいいのです。体重の減少は体力の低下、転倒・骨折などにつながるだけに、栄養対策は重要なのです」(大渕氏)

 急速に進む高齢化社会にあって、元気で長生きできることは本人や健全な社会発展のために最重要の課題。大渕氏は今後について、こんな提言をする。

 「介護のための人的資源を有効活用することが大切です。行政だけに頼るのではなく行政と地域が連携し、介護予防リーダーのような人材を地域で養成するなど、自立した福祉に取り組んでいくことが大切になります」

 他国に例がないほど急速に進む高齢化社会。国や地方自治体の財政状況が逼迫(ひっぱく)する中、もはや行政任せの介護政策はありえない。より良い介護を目指して、地域の人的ネットワークを再構築しながらの新たな取り組みが求められているといえよう。

 ◇現場の介護職員、やりがいを実感--平井美保さん
 高齢化社会が進む中、人手不足などが問題になっている介護の現場はどうなっているのだろうか。

 訪ねたのは、ニチイ学館が運営する「ニチイケアセンター中野」(東京都中野区上高田)。在宅系介護サービスの拠点の一つで、施設内では通所介護サービスとして日帰り入浴や食事、心と体を元気にするレクリエーションなどのデイサービスを行っている。

 約500平方メートルの敷地にある建物は、鉄骨2階建て。1階が事務所、2階に食事やレクリエーションができるフロアや入浴施設などがある。

 デイサービスは送迎も含め午前9時から午後5時まで。1日平均30人の利用者がある。利用者の3分の2は女性で、7、8人のヘルパーがサービスを提供する。ホームヘルパー2級講座を修了し、ヘルパーになって2年という平井美保さん(29)が、こんな話をする。

 「ここは職員のチームワークがとてもいいんです。介護の仕事は大変と思われがちですが、やりがいもあり、こちらが学ぶこともたくさんあります」

 車いすが必要な人や体の一部にマヒがある通所者も多いが、できるだけ多くの人が参加できるレクリエーションを考え、行うようにしているという。

 父親(65)と2人暮らしの平井さん。親が充実した老後を送ってほしいと考え、「その助けになれば」と、この道に入った。将来的には介護福祉士の資格を取りたいという平井さんが話す。

 「高齢化社会が進み、福祉の仕事に携わる人は増えるでしょうし、もっと助け合いの社会になっていかないといけないと思います」

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著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
又村 紘
慶応義塾大学経済学部卒業後、日本アイビーエム入社。採用センター担当マネジャー、常務取締役補佐、人材開発担当次長などを歴任。その後BMW人事部長、エアーリキードジャパン人材部長、日本サンマイクロシステムズ取締役人事総務本部長などを経て、93年ヒューマンマネジメント研究所設立。現在、イオン、NTTデータ、日本銀行等の研修を初め、マネジメント、リーダーシップ、ディベート、プレゼンテーション等ビジネススキルをテーマにしたコンサルティング、講演研修等を精力的に行なっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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